tushuhei blog

学校へ行きたくない君に

君はいま、学校に行きたくないと思っているかもしれない。

学校の友達と仲良くなれない、学校以外に時間を注ぎたいものがある、体育の時間がいやだ・・・さまざまな理由があるんだと思う。

「ギム教育」だから行かないといけないんだよ、という大人がいるかもしれない。でも、そんな勝手に作られた決まりの中で行動しないといけないなんて、納得いかないかもしれないね。

将来良い大学に行って良い会社に入るためだよ、という大人がいるかもしれない。でも、良い会社ってなんだろう?そこに入ることが人生の目標なのだろうか?

・・・なんで学校に行かないといけないのだろう?

ところで君はふだん、自分で本を読んだりご飯を食べたりしているね。いくらかサポートが必要なこともあるかもしれないけれど、(本を買ってもらったり、ご飯を作ってもらったりもね!)だいたいのことは自分でできる、という感覚があると思う。君たちはいろいろなことを、自分で決めて、行動に移すことができるのだ。

しかし、中にはどうしても自分には決められないこともある。たとえば、この両親のもとに生まれてきたということもそうだ。君がどちらの性別で生まれてくるかも、自分では決めることができなかったはずだ。

そして、もうひとつ、自分では決めることができなかったことがある。それは、資本主義と呼ばれる世界に生まれてきたということだ。世界の国の多くは、この資本主義というルールにしたがって、生活をしているんだ。

資本主義ってなんだろう?これはひとことで言うと、「人の役に立つことがゴール」というルールだ。たったこれだけ。とてもシンプルだ。君たちの嫌いな歯医者さんは、虫歯を治して人の役に立つことでお金をもらい、ご飯を食べたり、欲しいものを買ったりすることができる得点(これを僕たちはお金と呼ぶ)を手に入れている。君のお父さんとお母さんだって、何らかのかたちで人の役に立っているから、毎日ご飯を食べることができるんだ。大人はみんな、そのルールのなかで毎日ゲームをしている。君たちがこれから遊ぶゲームも、こういうルールで動いているんだ。

「ちょっと待って!それと学校に行くことにどういう関係があるの?」君はそう思うかもしれない。実はとっても大きな関係があるんだ。学校は、このゲームを楽しく遊ぶために必要な体力だったり、知識をつけてくれるためのところだからね。

学校で勉強することは、今後さまざまな人の役に立つために不可欠のものなんだ。国語の知識がないと、人に大切なことを言葉で伝えて役に立つことができなくなるかもしれない。英語があれば、さらにたくさんの人と会話することができるね。もし、新しいロボットを作って人の役に立とうと思ったら、数学と理科の知識は不可欠だ。体育も、自分の体の動かし方がわかるようになるためには重要な訓練なんだよ。

「それなら、自分で本を買って勉強するから大丈夫!僕にはインターネットもある。もうあんな奴らと会うなんてこりごりなんだ!」君はそう思うかもしれない。たしかに、学校は勉強するためだけの場所ではない。たくさんの同級生と一緒に遊んだり、ケンカしたりする。むしろ、こちらの時間のほうが長く感じられるかもしれない。実はこれも、うまく資本主義のゲームを遊ぶためのトレーニングなんだ。

資本主義では、人の役に立つことがゴールだと言ったね。人の役に立つためには、人がどういうふうに考えて、どういうふうに行動するのか、十分に理解していないといけない。「人は、こういうことを言われたら怒るんだ」「人は、こういうとき悲しい気持ちになるんだ」「人は、こういうときに嬉しいんだ」・・・君もお母さんに怒られたら、お腹が重くなるような気持ちがするだろう?まわりのみんなも君とおなじ人間だ。でも、僕たちは普段、ついそのことを忘れてしまう。だから、実際の人間と関わることで、人間とはどういう生き物なのかをよりよく知ることができる。そして、うまく人の役に立つ方法を学ぶことができるんだ。今度、また君のお腹が重くなったら、よくそのときの気持ちを観察してみてほしい。どこが気持ち悪い?どこが痛い?それはなんで?何が君のお腹を重くしているの?よーーーく自分の体の中を心の目で観察してみよう。そうして、さらに人間のことをよく知ることができるんだ。

学校は、そうやって、人の役に立つための力をつけるための場所なんだ。だから、君にも学校に行ってみてほしい。もちろん嫌なこともたくさんあるだろう。その時は、自分の心の中で起こっていることをよく見てみてほしいんだ。もし疲れてしまったら、休んだっていい。トレーニングは疲れるからね。そして、たっぷり休んだら、またトレーニングに行けばいい。少しずつ、一緒に前に歩んでいこう。